おはようございます。今日は、柏で打ち合わせの後、銀座でミーティグです。
私の事務所では自計化を推進していますが、出来るまではしっかりお手伝いします。今月はお手伝いするところが多いので結構忙しくなりそうです。
昨日、TKC出版主催の天明茂先生の研修にいってきました。5回シリーズの最終回、「ヒアリングによる現状分析と改善指導」です。私の事務所では、経営計画作成を重要課題としている関係で、このテーマは大変興味のある部分です。また、マーケティング支援業務においてもSWOT分析をはじめとしてヒアリングなしでは考えられません。なぜなら、どちらも私(会計事務所)が勝手に作成するものではなく、お客様が創るものだからです!
しかしながら実際は、中途半端になりがちです。どこかで「たぶん○○だろう!」という勝手な思いこみが私自身気づかない内に出てしまうことが良くあるからです。いってみれば、ジグソーパズルで相手の社長の言葉がピースだとすると、ヒアリングをしながら社長の言葉を引っ張り出してピースをはめていくのですが、ピースがはまっていないところに私の手持ちのピースを勝手にはめていくようなものです。できあがったものは「社長」とはまったく異なる絵になってしまうでしょう。これを基に計画を立てるとしたら・・・・あぁ恐ろしい!
研修自体は大変興味深く、また参考になるもので満足して帰ってきました。基本なんだけど、あらためてその通り!と思ったことがいくつかあります。
会社のことを一番良く知っているのはなんといっても社長さんです。ところが、社長さんは会社の実態は知り尽くしているのですが、問題の整理が出来ていないことがある。また、思い入れが強かったりすると、会社の状況を客観的に判断できないことが多い。経営や会計、法律などの専門知識が不足している場合があります。であれば、ヒアリングにおける私サイドの役割として、問題の整理のサポートをする、客観的なデータを提供したり、「思い入れ」の程度に気づいてもらう、専門知識の提供をすることが考えられるということです。『問題の整理』が一番大きいかな!
また、なるほどと思ったことは、『会計とは「計って」「合わせること」』であるということでした。「合わせる」とは「損益」「収支」「資産・資本」のつじつまが合うことを意味します。「計る」ことは自計化により関与先のお客様がすることとしても、「合わせる」ことはまさに会計事務所の役割です。充分出来ているだろうか?
我が国財政は700兆円を超える借金を抱えています。中小企業は構造不況で赤字から抜け出せないでいる企業があります。個人破産は年間10万人を数え、多重債務者は100~120万人ともいわれています。「つじつま」が合っていません。
「合わせる」ためには、①ギャップの実態を掴む②問題を発見する③原因を掴む④対策を立案する⑤実行を促す(経営するのは私ではないからです)、が必要です。また、私たちの事務所では「月次監査」を行っているのですが、これはクライアントであるお客様の経営改善が目的です。その部分について天明先生は、「監査」とは「指導」(批判ではない)、「指導」とは「奉仕」(一緒に取り組む)であるとおっしゃっていたのが印象的でした。
そう言えば最近、「そうじかたづけ練習帳」のなかで、かたづけ士小松さんとの対談で「メキキ」の出口氏が使っていた興味深い言葉を見つけました。それは『潔齋(けっさい)』という言葉です。本の中では「潔く不要なものは捨て、自分の天命を実行する」と意訳をなさっていましたが、この言葉、結構、気に入っています!
「潔齋」は「決済」(会計)に繋がり、また「潔齋」の「齋(いつく)」は「齋藤」の「齋」の字です。「神や天に奉仕する」「天命を実行する」という意味であり、私の「関心」である『貢献』に通じるところがあります。言霊ともいいますが、「字」にも不思議な力や縁がありそうです。
私は信頼される経営のパートナーでありたいと思っています。ただ私がサポートさせていただくのは「社長」さんではなく、社長の「志」の方なんです!